海外の教育法について

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2020年から小学校で導入されるアクティブラーニングをご存知でしょうか?アクティブラーニングとは、ディベートや集団討論など、能動的学習の手法のことです。現在だと、先生が黒板に板書したことを生徒がノートに写すという、生徒にとって受動的授業です。それを参加型にしようという試みです。その背景として、アクティブラーニングの手法は学習能力が上がるということと、2020年から大学入試でもアクティブラーニングの手法が取り入れられることがあります。

私はこの変革については非常に賛成です。実際に今でも海外の授業でも取り入れられています。そういう意味では、日本の授業にも海外の授業手法を取り入れる動きであるといえます。ここでは、私がカナダの高校に留学した歳に体験した授業についてお話しようと思います。

まず海外の生徒について驚いたのが、みんな手をあげて当ててもらうようと必死なことです。自分の意見が間違っているとか気にしません。とにかく自分の意見をみんなに言いたいという姿勢には驚きました。先生もとても褒め上手です。例え小さなことでも「素晴らしい!」と褒めますし、例え間違っていても「そういう見方もあるね。確かに面白い。だけどこういう側面を忘れてない?」というような具合で決して否定しません。

また聞く姿勢が自由なことも驚きました。授業中にりんごかじってたり、体育の授業とか寝ころんでたり、ちゃんと聞いていたら姿勢に関しては注意されません。

例えば国語の授業では、ロミオとジュリエットの題材だった時、最初の宿題は「ロミオとジュリエット演劇の招待状を作る」でした。なぜに?と思いながらも、図画工作のごとく色紙をチョキチョキ作っていきました。でもあとから考えると、出演者とかストーリーとか劇の内容が分かってないと作れません。色々なやり方があるなと感心しました。

また例えば図画の授業では、進むスピードはひとそれぞれでした。プロジェクトが終わり次第、先生が個人的に次のプロジェクトを説明してくれて次に進みます。それにも驚きましたが、もうひとつ驚いたのは、例えばプロジェクトが「油絵」の場合、描く対象は自由でした。日本では、人物画とか風景画とか決まっている場合が多いと思います。そのため日本人の留学生たちは「自由」と言われたところで何を書いたらいいか分からずオタオタしていましたが、本国の生徒はすぐ対象を決めて着手していました。

またクラブ活動も特殊です。3年間同じクラブ活動に所属するのではなく、季節ごとに部活動が変わり、その都度メンバーの募集がかかり、その時に召集されたメンバーで試合に出場します。例えば生徒は、秋はバレーボールチームに所属し、冬はバスケットボールに所属し、春は音楽部に所属し・・・という具合です。そのため色々なスポーツや芸術に勤しむことができますし、色々な生徒と知り合うことができます。

最後に海外といえば、ダンスパーティ!私の高校は田舎だったためクラブやディスコとかないので、体育館にMTVを呼んで、MTVが内装やライトなどを駆使して体育館をクラブのようにしてくれます。これはいわゆる学校主催の参加自由の学校行事でした。一方で日本にあるような、全生徒が参加する合唱コンクールや運動会、文化祭や修学旅行などはありませんでした。吹奏楽部による音楽会などはありましたが、全生徒がやらなければいけない必須行事はほとんどなく、やりたい人が自主的に参加してやるという姿勢でした。

教育の違いで、こんなにも国民性が変わるんだと驚くことはたくさんありました。そこで私は、教育というのは非常に大切だと痛感しています。私は海外の授業法が良い悪いとかのではなく、良いものは海外だろうが大学だろうが取り入れてて、日本ならではのオリジナルの授業法が確立されることを願っています。

2020年に向けて進められる教育改革。子供たちへ大きく影響する問題ですので、文部科学省に任せるのではなく、国民がしっかり注目して意見を言っていけたらと思います。